■ ともかく改変してみる 「バカ1号」
まず最初に、徹底的に細かい話を省いて、ともかくマシンを改変してみちゃいましょう。全体的に何をすべきなのかを把握するにはこれが一番。

左上のETCCのシビックを、右下の真っ黒なマシーン「バカ1号」に改悪してみるわけです。



※この「バカ1号」は、2003年の日本カー・オブ・ザ・イヤーンに選ばれました。

(↑くだらん)

まず、こちらをダウンロードして、zmodelerで開いてみてください。そうすると左のような簡単なクルマらしき形が画面に現れると思います。

これが「バカ1号」の原型です。テクスチャも何も設定していない状態です。(これでもF1Cは出走できちゃうところがすごい)


You need a web-browser in which Java VM has already been installed.
グリグリしてみてね
JAVAを有効にしていると、グリグリできます。


※操作方法は以下の通りです。

マウスドラッグ(右ボタン)
 :モデルの前後移動

マウスドラッグ(左ボタン)
 :モデルの回転移動

マウスドラッグ(両ボタン)
 :モデルの平行移動

マウスクリック
 :シェードモード、フィルモードの変更

このままではF1Cは読込んでくれませんので、このバカ1号を、zmodelerから、F1C対応のファイル(MTS形式)に出力してやります。Exportをポチッと。

するとこういう画面がでますが、Allを押して、Exportを押します。

保存先に決めた任意の作業フォルダを指定し、ドロップダウンリストから「F1 2002(*.mts)」を選択して保存。

保存するときの名前は

HC12VA.mts

にしてください。何故かはすぐあとに説明します。

さて次に、F1 challengeのETCC modのなかの、シビックの3Dモデルのありかを確認しておきましょう。

ディクトリで言うと

C:
 \Program Files(ここまでは任意)
  \EA SPORTS
   \F1 Challenge 99-02
    \ETC03SeasonData
     \Vehicles
      \PRO MOTORSPORTS
       \
team.mas

の中に含まれています。

※このteam.masファイルの中にボディ、ドライバー、コクピット、テクスチャなどのデータが合体して収まっているわけなのです。

この 「.mas」形式のファイルは、MASstudio2002というプログラムで中身を見たり、改変したりすることができます。
ダウンロード

これでPro Motorsportsチームのteam.masの中身を見ると、HC12VA.MTSという名のファイルにシビックのボディが含まれていることが分かりますね(他にもたくさん含まれていますが、いまの注目はこのカーナンバー12のmtsファイルだけ)。

で、このボディをバカ1号のモデルと差し替えてしまうわけですよ。それには・・・(つぎ)。

※ファイル名の意味ですが、HCはこの場合、HondaCivic。12は、カーナンバーです。そのあとのVAとかWAとかが、別ファイルで指定し、F1Cで特殊な動きを与えるための機能的な文字列になります。


※ここでの操作を行う前には、team.masファイルは必ずバックアップを取っておいてください。さもないとずっとバカ1号で走るはめになりますよ。

で、このmasstudioを用いて、先ほどzmodelerから出力しておいた「バカ1号」のモデル(すでにHC12VA.MTSと名前を付けておきましたね)を、読込んでやるわけです。

Import non-image fileをポチ。


10 そうするとteam.masのHC12VA.MTSがシビックから「バカ1号」に入れ替わりました。




※TIPS
ここではmasstudioを使った入れ替え方法を説明しましたが、じつはバカ1号モデルのHC12VA.mtsを、masファイルの中に入れないで、同一フォルダに入れておくだけで、 バカ1号はゲームに反映されます。つまりmasファイルの中と外に同一名のファイルがある場合には、外のファイルを優先して読込むわけです。開発段階ではこの方法のほうが簡易ですね。

11 そしてETCCを立ち上げて、シビックに乗ると見事にバカ1号で出走できるわけです。

ただし、リプレイで見ると、通常の設定だと最接近したときのみバカ1号になっているのが分かると思います。

これは
HC12VA.mas
HC12VB.mas
HC12VC.mas
HC12VS.mas

という車体ファイルのうち、一番精細なモデル「VA」だけをバカ1号に変更したからです。自ずとVB、VCの役割は分かりますね。つまりこれらは遠くに見えるときの簡略化したモデルというわけです。またVSというのは車体に影をつけるための特殊な役割の車体ファイルのようです。

※なお、masファイルの中身の説明はこちらを参照してください。
12 これで、MOD作製の全体の流れはつかめたのではないでしょうか。あとは、モデルを詳細化する、テクスチャを貼る、設定ファイルをいじる、などをしてゆくわけですが、モデリングやテクスチャを改変した場合には、以上の手順を必ず踏んで行くことになりますので、ここまでは完全に頭に入れておいてください。